一重瞼に三白眼

あおな

「読書の秋」コミック編第9弾〜。
後半戦は一転
比較的メジャー寄りな作品を紹介していきたいとおもいます。
まずは青春群像コメディの傑作。

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『純情クレイジーフルーツ』(作者 松苗あけみ)
1982年7月号から12月号
1985年2月号から1988年3月号まで
雑誌「ぶ〜け」にて連載されていた作品。

内容の方は
丸の内女学園という女子校に通う
実子・みよちゃん・沢渡君・桃苗の仲良し四人組の女生徒を軸に
恋愛や友情・高校生活などを当時の少女の本音丸出しで過激に描いている。
1988年、第12回講談社漫画賞少女部門受賞作。

一条ゆかりさんの「有閑倶楽部」にするか
こちらにするか最後まで迷ったんですが
弩マイナーシリーズの名残もあって「純クレ」で。

とかく、この2作品には発表形式や作品スタイル
読者からの愛され方に関連性があり
(作者の松苗あけみさんは一条ゆかりさんの元アシスタントでした)
例えるなら、まさに「表と裏」「陰と陽」(それ程大袈裟なものではないですが^^;)
といった表現がピッタリで
(どちらが「表」でどちらが「陰」かはそれぞれ読み手次第)
よりアクが強いのが「純クレ」(有閑倶楽部も十分アクが強いですが^^;)。
「有閑倶楽部」の主人公たちが
所謂スーパーマン的能力の持ち主で
基本的にはヒーローヒロインが活躍する活劇物であるなら
「純クレ」の主人公たちは実にコンプレックスの塊
悩み多き女子高生の日常(あんな日常あるわけないですが^^;)を
時にはリアルに時には誇張して描いています。
どちらにも言えるのは
個性的で魅力的な愛すべきキャラクターが多数登場するってことでしょうか。
リアルタイム(または後からでも)で読んでおられた(特に登場人物と同世代の)方は
必ず実子やみよちゃん、沢渡君、桃苗の思考や行動に共感・反感を抱き
思わず相槌を打ったり、それは無いだろうと突っ込んだりしたはず
ふと当時を思い出して懐かしくなること間違いなしの一作です。
もう一度、あの「若さ」ゆえの「美しさと醜さ」の一杯詰まった青春時代を味わってみるのもいいかも。

番外編として舞台設定を江戸時代の大奥にした『純情クレイジーフルーツ大奥純情絵巻』、
主人公達のその後の姿を描いた『純情クレイジーフルーツ21世紀編』もあったりします。

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制作部として出版のレイアウトを手掛けています。人・モノ・場所。いろんな「お尻(知り)あい」で私はいろいろ変化する。賢くなったり、衝撃をうけたり、ホッコリしたり、ときめいたり……そんな「お尻あい」を紹介していくブログです。

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